こんにちは、とむ子です。
前回、アレルギー性鼻炎の種類や対策、治し方などをご紹介しました。
(耳鼻科医師から学んできました)
→ アレルギー性鼻炎の対策や治し方
今回はその続きです。
アレルギー性鼻炎の治療
アレルギー性鼻炎の治療の1つに「免疫療法」というものがあります。
免疫療法には以下の2つがあります。
①皮下注射
②舌下法
どちらも健康保険が適用になります。
抗体を少しづつ体に入れて慣らす治療法です。
続ければ治癒できる可能性があります。(100%の人が治癒できるわけではありません)
薬物治療と違って、治すことができる唯一の治療法です。
皮下注射
以前から行われている免疫療法です。減感作療法ともいいます。
抗原エキスを皮下注射します。
濃度や量を増やしながら週1から開始し、3〜5年続けます。
私も、この皮下注射を行っていた時期があります。
私が治療していた病院は→代々木クリニック。(もう10年以上も前です)
続ければ治癒できる可能性がありましたが、毎週病院に行くのが負担だったし、注射だから痛いし、すぐに効果が目に見えるわけではないので途中で止めてしまいました。
この皮下注射(減感作療法)は、医師たちが期待したより治療が広がりませんでした。
その理由は、やはり患者の多くが私と感じ様に怖い、通うのが面倒、効果が出てるのか不安になる人が多かったからでした。
しかしこの治療が無くなったわけではなく、治癒する可能性もあることが認識されてきて、以前より行われているそうです。
舌下法
毎日、患者自ら、口の中に目薬の様に抗体エキスをたらしていく方法です。
これは新しく認められた治療法で、平成26年からスギ花粉症の舌下投与が開始されました。
現在はダニの舌下投与もあります。
なぜこの2種類しか無いかというと、食物やペットなどは自分で抗原を避けられるものなので、そういうものは残念ながら対象外なのです。
むむっ。猫ちゃんと一緒にいたいから治療したいって人もいるではないか!
いつか、もっと多くの抗体が対象になってくれると嬉しいです。
舌下投与の効果
医師たちが想像していたよりも高い有効性が認められているそうです。
1シーズン行った患者の70%、2シーズン行った患者の90%が効果を自覚しているそうです。
2シーズン行った患者では、1シーズン目より症状が無くなったり、軽くなったと自覚する患者が78%もいるそうです!
治療に対する満足度は85%以上です。
20%程度の患者が治療に対する負担を感じたそうです。(月1回通院すること、毎日投与すること)
今回教えてくれた医師によると、皮下注射より舌下法の方が有効性が高くみえるそうです。
アレルギーの出ている場所に直接投与した方がいいんじゃないか?
注射と何が違うの?
と思うかもしれません。
医師の見解では、口の中にある細胞に効いているのではないか、
つまり、免疫の反応は場所によって違う、
という事のあらわれではないかとおっしゃっていました。
舌下法の副作用
そうは言っても気になるのは副作用ですよね。
アレルギー物質を取り込むわけなので、アナフィラキシー(急性の重度なアレルギー反応。死に至る場合もある)が起きる可能性があります。
しかし、舌下法は皮下投与よりアナフィラキシーは少ないとされています。
アナフィラキシーより口腔内にトラブル(口内炎など)が出る事があります。
免疫療法が受けられない人
・スギ、ダニアレルギー以外の人。(現在2種しかないため)
・全身ステロイド薬など免疫抑制治療中の人。
・重症喘息患者
・原則として5歳以上が対象。舌下法は12歳以上が対象。高齢者でも受けられる。
免疫療法のデメリット
・毎日続けなくてはならない。
・年単位の長期戦である。
・約80%の人に有効だが、自分は残りの20%に該当してしまうかもしれない。
・ダニエキスを口に入れるのは気分的に抵抗がある。
免疫療法のメリット
・唯一、アレルギーが治癒する治療です。
・通院は1ヶ月に1回なので負担が少ない。
・目薬タイプなので、注射の様に痛い思いをせずに済む。
まとめ
免疫治療には2種類あります。
①皮下注射
②舌下法
今までアレルギーは「抑える」という治療でした。
免疫療法は、アレルギーを「治癒」する事ができます。
毎日辛い思いをされている方、免疫療法を試されるのも良いかもしれませんね。
お読みいただきましてありがとうございました。
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